COLUMN

Story

日本で作るからこそ実現する製品のクオリティと
おもてなしの心。
日本の匠たちが考える“ものづくり”を
YUAMIスタッフによる取材記として
不定期でお届けします。

日本の匠たちの手仕事
 だから実現できる高品質

YUAMIをつくる匠たちを巡る取材記

vol.04正岡タオル

見えない部分まで誠実に
それがお客様の信頼を生む

“肌ざわり”の理由を訪ねて─

YUAMIをつくる匠たちを巡る取材記。今回は、YUAMIのコットンブランケットをともにつくる織布・縫製工場「正岡タオル」についてお話を伺いました。
大正10年創業、今治の地で100年近くものあいだ、ホテルタオルなど高品質な業務用製品を中心に手がけてきた老舗の織物工場です。時代の流れに迎合せず、使い手の信頼をひたすらに積み重ねてきたその姿勢には、YUAMIが大切にしている“丁寧なものづくり”と深く通じるものがありました。そんな正岡タオルの今とこれからについて、取締役の正岡大暉さんにお話を伺います。

目に見えない糸にも手を抜かない

「こんなに手がかかるとは思わなかったけど、作ってみたらすごく良かった」 静かにそう語る正岡さん。大正10年の創業から100年以上、時代に流されることなく「本当に良いタオルづくり」を続けてきた工場が、今回YUAMIとともに挑んだのは“寝具としてのタオル”である、コットンブランケットの製作です。ただ柔らかいだけではない。派手なギミックでごまかさない。コットンが持つ本質的な魅力を引き出し、眠りの時間を支える静かな一枚。このブランケットが生まれる背景には、100年もの間タオルづくりに誠実に向き合ってきた職人たちの手仕事がありました。

正岡タオルの美学

今治の中でも「ハイクラスホテル用のタオル」など、実用性の高いものづくりを多く手掛けてきた正岡タオル。そのこだわりを問うと、まっすぐな言葉が返ってきます。
「お客さまの目に見えない・肌に触れない緯糸一本でも馬鹿にしたらあかん、手を抜いたらあかん。そこが正岡の品質へのモットーです。」 肌に触れる表のパイル糸だけでなく、裏に隠れて見えない部分にまできちんと向き合う。素材選びの時点から、織機の調整、織り上がりのチェック、糸の張り具合まで徹底して行われます。
「信用って、コツコツ積み上げていくしかない。手を抜けば一瞬で失う。検品も、お客様からは求められていなくても一つ一つ人の目でチェックし、自分たちでも必ず使ってみる。そこまでしないと正岡のタオルとしては出荷できない。」 この真摯な姿勢こそ、多くのハイクラスホテルや高級旅館に長年選ばれ続けてきた理由です。

試してわかった、“素材そのものの力”

YUAMIのブランケットで採用したのは「アメリカンシーアイランドコットン」。しなやかでありながら芯があり、上品な光沢となめらかな手触りが特徴です。
「正直、最初はそこまで評価していなかったんです。これまで扱ったこともなかったし、値段も高いですし。」 それでも試作品のひとつとして織り、実際に自分たちで使ってみると印象は一変。
「あ、これは良いかもしれない。ギミック的な売り文句ではなく、コットンという“素材そのもの”の魅力で勝負できる。YUAMIの『本当に良いモノを作る』という姿勢に重なる部分を感じました。」

タオルケットという挑戦

ブランケットはタオル製品の中で最も難しいと言われます。面積が大きく、織っている最中にわずかでも糸のテンションが狂えば、それだけで製品として扱えない“B品”になってしまうからです。多くの工場が採算の面から避ける中、正岡タオルはYUAMIとともにあえて挑みました。
タオルは糸の湿度、機械の停止痕、ほんの少しのテンションの差など、繊細な要素が仕上がりを左右します。日常的に問題なく使える品質でも、厳格な基準ではB品扱いになることが多い。ましてや大判のブランケットなら、その傾向はさらに強まります。そこでYUAMIは、見た目のわずかな違いがあっても肌ざわりや機能には影響がないものを、廃棄せず正直に伝えてお客様に届けたいと考えました。B品ではなく“セカンドクオリティ”として新しい価値を与える。この考えに正岡さんも強く共感します。
「良いものは良いと真正面から言う。大切につくられたものを無駄にせず、お客様に満足いただく形で届けたい。そんなYUAMIの考えに賛同できたから、一緒にやろうと思ったんです。」 セカンドクオリティは妥協ではなく、素材と技術に誠実である証拠。わずかな個体差を選び分け、その理由をきちんと説明し、肌ざわりや使い心地という本質的な部分に影響がないと確認できたものだけを届けます。

“正直なタオル”が信頼を生む

最後に、正岡さんに「良いタオルとは何か」と尋ねると、迷いのない答えが返ってきました。
「“正直なタオル”だと思います。本当に使ってほしいと思えるものだけを届けたい。削るのではなく、必要な要素を足していく“足し算のものづくり”。お客様の信用は一朝一夕ではなく、コツコツ積み上げていくものです。」 その思想は、自社ブランド「TRUE TOWEL(トゥルータオル)」の名にも込められています。コストを削り必要最低限で作るのではなく、必要な要素を丁寧に積み重ねる。だからこそ信頼を裏切らない製品が生まれるのです。
YUAMIのブランケットに触れたときに感じる、しなやかで静かなぬくもり。それは素材の力だけでなく、「見えない部分にまで誠実である」という人の手仕事の結晶です。時間をかけ、手をかけ、丁寧に織り上げられた一枚。100年続くタオル工場とYUAMIが、いま届けたいのは、“心に触れるタオル”です。

今回の取材先

正岡タオル株式会社

大正10年創業の正岡タオルは、今治でも最古参のタオルメーカーのひとつです。創業以来、「糸一本まで手を抜かない」という姿勢でホテルタオルを中心に高品質な製品を追求。三代目・正岡裕志のもと、職人の技と素材へのこだわりを生かし、家庭でも楽しめる最高品質のタオル「TRUE TOWEL」を届けています。
(写真左から代表取締役社長 正岡裕志さん、取締役 正岡大暉さん)

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